子孫繁栄を願う土偶は女をかたちどったものが多い。男のものがない理由を探る考古学者。縄文の地層から見つかった胞子から生えた茸がそれを解決する。
土鍋の底の松茸の絵が茸鍋をしたら本物になって現れた。絵を他のものと取り換えることができることがわかった彼は、松茸の代わりに人と指と入れ替えた。
マンションの隣に住む女性は茸の料理研究家であり栽培家だった。フィギュアデザイナーの僕は彼女と知り合って、茸フィギュアを作ることになるのだが、
川に浮く死体に必ず茸が生えていた。流行病の土左衛門だ。船頭の又吉は頼まれた荷物を荷車に積み遠くの屋敷に運ぶ。そこから又吉の運命は変わっていく。茸にくわしい又吉が病を治す薬を見つける手助けをする物語である。
老後に住んだ白根山のふもとのロッジ。庭に出たら誰かの会話が風に乗って聞こえてきた。それは茸たちの声だった。ほのぼのとした茸の情景。