凍える
窓を開け夜風を部屋に招き入れる
月明かりが暗い部屋に影を作り
私は勢い良く布団の海に潜り込む
風邪を引くよ
そんな貴方の一言に逆らうように
頬にひんやりした空気を感じて
その心地よさが別れがたくて
いつの間にか眠りにつく私
窓を閉めるのは貴方の役目
守られていたことに気づいたのは
貴方が去ったあとだった
真夜中に目を覚ます
心地よかった空気が刃になる
眠りを切り裂く位置を変えた月明かり
眩しさが眠りを妨げる
静寂のなかに独りぼっち
その恐怖を今まで知らずにいた
もう一度…守ってくれる?
今度は言うことを聞くから
自分で窓を閉めるから
だから真夜中の恐怖から
私の目を塞いでいて
凍える