野良猫
どこにでもいる野良猫の話
いつも見かけるあの野良猫が考えていることとは
あっしはどこにでもいる野良猫である
住処はまだない
誰かに飼われるなんて御免さ
あっしは一匹狼が好きなんでね
近所を散歩して
いつもの日課の昼寝をして
知らない家の軒下で休むのさ
外では大勢の人間が絶え間なく
歩き回っている
沈んだ顔
怒った顔
悲しげな顔
人間とは兎角小難しい動物のようだ
猫は人間よりも遥かに短命だが
自由気ままに生きられるのなら
猫に生まれて良かったのかもしれない
さて、明日はどの家で休もうか・・・
野良猫
猫に生まれようと、人間に生まれようと、与えられた命なんだから精いっぱい生きたいものだね