負け。

むきになった事はあるでしょうか。
あいつには負けねぇと思ったことがありますか。
バカにされて悔しかったことは?
圧倒的な差で大敗した事は?

そうやって負けてしまって
それを1つ糧にして
それを克服する事が負けない事、勝つ事なのではと思うのです。

ベタかもしれませんね
ただ初の投稿はベタでいきたい。
ベタな自分でありたい。

外がえらく静かな事に気がつく。
静かと言っても、そよ風、虫の音、得体の知れない工業音は遥か向こうから聞こえる。

私は負けたのだ。

あれだけ大きな口を叩き、相手をさげすみ。
敗北は自分の死を意味するかの様に全てを罵倒しておき。
私は負けた。

こんな事ならば、戦いなど、勝負事など挑まなければ良かったと、
後悔すらしたくもない。後悔すら面倒くさい。

携帯を開き、何をするでもない、過去のメールを少し読み返し、何度も読んだ漫画を数ページ、ぱらぱらと読み飛ばす。
たまたま目に入る、「勘違い」という言葉。

またあの映像が、薄っすらと、しかし鮮明に目の前に浮かび、
何ができるわけでもなく「ああ」と声をあげて床を叩いた。
当然その「画」が消えるわけもなく、部屋にこだました声は部屋の何処かにある金属に跳ね返り震えて消えた。

何度も思い出した。
何度もかき消そうとした。
その度にその画は鮮明さを増して私に襲いかかってくるかのよう。

今日はもう遅い。
少しばかり腹も減ったが、冷蔵庫には昨日の余りの豆の煮たのと、おっきなコロッケが2つほど。それと調味料。
冷蔵庫も私を冷たく突き放すらしい。
あまり食べたくはない。

12時をまわりテレビにも面白味を欠いたところで私は寝ることにした。

窓は閉めたが、かすかな虫の声と相変わらずな工業音を聞きながら、
ぼーとしていると、近くの家からは何かの音楽のベース音。
そしてクシャミの音。

変に心地よく感じ、それらを虫の音と合唱させているうちに私は眠っていた。



カンカンカン

と外からの金槌の音に目を覚まし、やけに天気の良い空を目だけで見上げる。

本当に天気が良い。

3日前の事が嘘のように感じ、その反動で本当と気づいた時には、やはり抑えようの無い胸の痛みに耐える。

常に人は、負けている。
何かに。
だが、それを受け入れることができないのだ。
受け入れてしまうと不思議と楽なのだが、人は負けることが怖いのだ。
また、負けるという状態を作り上げるのも人である。

負けの連続の中で
そこに1つ、それを克服する。

それが勝ちなのだと。

そんなことを考えながら。

また私は、負けた事を思い出して、負けるのだ。
負け続けるのだ。

負け。

もしもこの作品を最初から最後まで読んでくださった方がいるなら。
本当に、ありがとうございます。
普段自分でも敵わない様な考え方を前に立ち向かっていく様な僕ですが、そういった考えを文字にしたり言葉にしたりするというのは難しいことです。
この作品は初投稿作品であり、またそういった僕の考えのほんの、ほーんの一握りではありますが、ベタに、また少々抽象的に書く事で濁した様な文章です。

本当に具体的なものに表現するのは難しいと感じました。

こんな作品から始まりましたが、これからできるペースで何かを表現していけたらと思います。
ありがとうございました。

負け。

人は、必ず負ける。 それを受け入れられるかどうか。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-10-22

CC BY
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