『敗者の弁明』
汚らしいこれが
そんなに欲しいならあげる
『敗者の弁明』
勝ち負けなんて
もうどうだっていいの
そんな小さなことに
いつまでも拘ってられない
それより泣きそうな目で
こっちを見てるあの子
あんな可愛いくせに
些とも気付いていないのよ
自覚の無さが
更に彼女を輝かせ
自覚の有無を
把握するアタシを貶める
好きか嫌いかで
全て決められるなら
アタシは何も選びたくない
彼女みたいな可愛い人に
平伏して生きていたい
強く誰かを想うとか
そんな難しいことを
アタシに望まないで
いつでも逃げ出せるように
準備してるアタシなんかに
「あの子は貴方には、況してやアタシなんかには」
『敗者の弁明』