『元カレ』
約束守るなんて
全部嘘だった癖に
優しくしたのも
全部自分の為だった癖に
『元カレ』
縋り付いて泣いて
セーターに染みを作る頃
元々の原因を作ったのは
君だったことを思い出す
ヘッドライトの明かりが
点々と続く道は
綺麗だけど無機質で
夜景と同じくらい嫌い
君の口癖を真似るなら
あれは意味の無いものね
意味が無いただの明かり
でも綺麗で泣けてくる
さっきしたキスも
意味の無いものに数えられるのね
君はいつもそうやって
飽きれば捨てていく
そういう類のものになるのね
沢山の思い出が消えていく
まだちゃんと覚えているのに
覚えていること自体愚かだと
鼻で笑う君を想像できるの
酷くて優しい君だから
そうすると分かってる
きっぱり切り捨てる強さが
羨ましくて悲しいわ
「過去は過去、元は元」
『元カレ』