議会の廃止に関する件(詮議大任告諭による暫定草案)

・景勝本会議は廃止され詮議大任と景勝本議員と議事事務当局らによる公議言論の協同維持体制へと移行する

・公議のための特定の議事堂は設置しない　議員総員もしくは議員多数による対面議事を行う場合や緊急的議事の場合に於ては詮議大任が豫め指定する相応の議場を使用する必要があるが、それら議場はその都度に使用するものであるに過ぎず国や公議の議事堂と呼ばれることはないこととする

・各議員は旧本会議に於ける立体合議の形式をほぼ準用して更により自由に日々の議論等を行うことができる　立体合議の形式に必ずしも完全に則る必要もないが、公議を担う議員として当然に守るべきものとしての或目安とすべし
また議員は公議世論及び諸議題諸問題に関る議論等を日々意識的に公議に於ける議事としての形を以て実施し続けるべきであり、それらは可能な限りすべてあらゆる手段を用いて公開され続けなければならず、公開されるものはすべて議事録として議事事務当局が文字又は音声又は音声映像など各適当な方式を以て記録するところとならなければならない
各議論等を行う議員及びその実施関係者らはその議論等が議事事務当局によって議事録として記録されるのを待たずして各独自に同一の議事録を記録保管して居なければならないこととする

・議員は実刑を受け刑期を終えて居ない者や手配中の者その他の社会倫理上不適切とされることが充分に豫想し得る者を除いて、公議としての議事等に如何なる人物をも自由に参加させることができる　但し詮議大任がその参加人物に関し問うところがある場合は之に直ちに応えなければならず、詮議大任がその参加人物の参加取止を命じたときはその議事及びその議事の公開から直ちに当該人物を除かなければならない

・都道府県に於ては景勝委員会議が廃止されその他、国の公議に於ける移行手順及び移行後体制等を準用する　知事は国の公議に於ける詮議大任に等しい役割を担い、その景勝委員会の景勝本議員や市民官などをその監督下の議員として当該都道府県の議事を統轄する　但し国の公議と各都道府県の公議が明確に区別されるのは各表決に関しての行程のみであるべきであり、譬え景勝本議員が関らず市民官などのみによって行われて居る議論等であったとしてもそれが国としてのものか都道府県としてのものかを問う必要はないこととする

・議会なき景勝本議員たる者、次の自由や義務を有する
❶開議・広議・留議の自由
議員は法令や諸規則の範囲内で何時も場所を問わず自らの裁量判断又は議員同士の協力提携などによって自由に議論協議や話し合い及び研究会等を開くことができ、それが公開か非公開か、或は少数によるものか大人数によるものか等もまたその議員本人の決定によるものとする
また議を開かず行わないこととするも議員本人の自由とする
但し公議世論に関する各義務を果すために必要である議はすべて公開され、そして行われなければならない
❷公議世論及び諸議題諸問題の整査義務・解説義務・代辯義務
議員は公議世論とそれらに於て議の対象となって居る諸議題諸問題の動向内容実態背景等を的確精密に日々確認調査し認識理解し整理解析しなければならない
またそれらによって得た結果情報記録等を駆使しながら世間一般に対しその各時現在に於ける諸議題諸問題について簡潔又は明瞭且つ的確適切な解説紹介等を行い尽力しなければならない
また議員は諸議題諸問題に関して必要性のある場合は各当事者との関係等の有無に関らず積極的に意見発信に基く代辯行為を行わなければならない
❸公議のために必要な他の議員との間に於ける協力連携に関する義務
議員は会派を問わず公議の充実のために他の議員と常時協力連携して情報収集及び情報共有や認識共有等に努め、互いに誤りや不足する部分などがある場合は積極的に修正訂正認知学習等を働きかけ促し或はそれを受け入れ真摯に向き合わなければならない
❹召集応答の義務
議員は詮議大任又はその代行者たる者より召集を受けたときは参加し得ない正当な理由がある場合を除いて必ずこれに応え当該議事に参加しなければならない　また召集側が認めない以上は当該議事参加形式に則らなければならない
❺認示議題に対する賛否表明義務
議員は詮議大任が認示した議案についての賛否を各表決期限までに示さなければならない

・詮議大任は人命本部設置外に於てその自らが相当の緊急性を要すると判断し且つその判断を裁判主官が追認した特定の緊急的議案をその自らの発議案として認示し議員全体に賛否を問うことができる(緊急議題)
・詮議大任は緊急議題の他、その自ら又は単独もしくは複数の議員が提案し議員総数の四分の一以上が発議に賛成した議案を認示し議員全体に賛否を問うことができる(普通議題)　但し議員が提案し前記条件を満たした議案は必ず認示し賛否を問わなければならない
・緊急議題及び普通議題の外は議題としてはならない

・詮議大任はすべての緊急議題又は普通議題についてそれぞれ表決期限(表決終了時間)を設定提示し、議員は各その表決期限までに各その議題についての賛否を詮議大任に対し表明して居なければならない
緊急議題又は普通議題の各表決期限は各その緊急切迫性等に応じて設定される
また議員は各表決期限前にその当該賛否や一切の関係内容を公表してはならず、他の何人も各表決期限前に議員の賛否を口外してはならない
・議員の賛否が実物書類による證拠なくしてはその事実を必要なときに確認することができなくなることが明らかな場合又は否定できない場合は詮議大任は各当該表決期限までに又はその後速やかに各当該議員に各当該賛否を確認できる證拠たる実物書類を提出するよう命じることができ、あるいは議員は自ら各当該表決期限までに又はその後速やかに当該実物書類を提出することができる　また表決期限より著しく経過した時点に於ても必要であれば各当該実物書類は提出を命じられ、提出されなければならない

・表決期限までであれば各議員の賛否内容は議員自身による詮議大任への変更要請によってのみ之を自由に変更することができ、賛否は表決期限の終了時点に於て正式に確定する

・すべての会派はその各すべての所属員を順位づけし、緊急議事に参加し得る所属員の内最も当該順位名簿の上位にある者は当該緊急議事に於てその会派を代表しその会派としての必要な決定対処等を行わなければならない
・順位名簿の一位は会派長である必要がありそれ以下の一定の順位についても会派の要職者の順位に基いたものでなければならない　また順位名簿は事実上その会派に於ける序列階級と看做されることとする
・各会派は順位名簿のいかなる下位の者であっても緊急事態に於てその会派を代表し適切な役割を果すことができるよう豫め意識的に必要な指導準備等に取組まなければならない