苦の涵養
適切な頼り方がわからないから
本能の赴くままに 縋ってしまいそうになる
本当は きみに謝ってほしいわけじゃ
ないんだ
謝られると 赦さないといけなくなるから
だれかを赦すだなんてこと
じぶんの咎にさえ
目を背け 逸らしてきた私なんかが
していいことじゃ
ないから
赦して 認めてあげるのは
じぶんが じぶんに対してだけでいい
それでもまた
ありもしない罪を被ろうとしてしまう
きみも 私も
適切な頼り方がわからないから
本能の赴くままに 縋ってしまいそうになる
不安で安定していることに気づいてしまった じぶんに
苦の涵養