帝国

■■のなかで目をさました私は

眠りにつく以前の記憶が不鮮明且つバラバラで

呼び寄せる術も考えつかず

あらゆる場所に「私」を遍在させておくことにした

エクリプスと共存している あらゆる私の親、「私」が

掟を 契約を破らないように監視し 監視されつづけなければならない

喰われる感じ 砕ける感じ 壊れる感じ

drasticな機械論的人間観で

歯車が停止しないように

自らが冷徹な管制塔となって

謀反の来襲を禦ぎ そして裁かなければならない

常に私を司るのは 私でなければならない

帝国

帝国

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-05-03

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