悠美はこっちで、おれがあっちで

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 「ちょっ、あのねえ!」
おれはいきなり、振り向いてやった。
そいつはいつものとおり、3メートルくらい後ろで、関係ありませ~んてな顔をしている。

 「あんた、やめてくれる?ね?迷惑」
ちょっと沈黙があった。
「ふ~ん、で?」
ブスではないものの、小生意気な面と返事だ。
反抗期の中坊のように顎をつきだして、腕をふてぶてしく組んだ。
「バカか?」
思わず、本心が口に出る。
「あとをつ・け・る・な!わかってんの?おれが悪いヤツだったらどーする。アパート引っ張り込んで、おまえでイイコトしちゃうこともできるんだぜ。男は怖いんだ、覚えとけ」

 それっきり無視して前だけを見て歩き出す。
こいつのつきまといに気づいてから、かれこれ3週間近くになる。
ったく、キチガイが増えたイヤな世の中だ。

 おれと同じ大学生くらいか。
好意的に見れば、まあまあかわいいタイプだが、ああいう我の強いヤツは嫌いだ。
それに、おれにはもう一人、勝手に部屋に乗り込んできた女がいるのだ。

 引越し屋と共に、おれの部屋に自分のベッドを持ち込んだ強引さには、本当にびっくりした。
悠美(ゆうみ)といって、背の高い美人だ。
まぁ、いい女だとホメてやってもいい。
おれより年上で、ちゃんと社会人している。
社交的で時々帰りが遅くなるが、外泊は律儀にしない。

 おれは基本、他人を束縛しないから、悠美(ゆうみ)とは上手くいっている。
アパートの前でチラッと後ろをうかがうと、ストーカー女はさっきの道端で、こっちを見るような見ないふりでフラフラしていた。
「ざまぁ」
警告が効いたことに満足して部屋に入る。

 「お、なんだ、今日は休みか」
悠美(ゆうみ)がいた。
朝方に、1DKのダイニングで寝ているおれに、なにやらしゃべりかけたのがその話だったのかも。
彼女がビールを出してくる。
一口飲むが不味い。
デーブルを物色すると、ムール貝のチーズ焼き、牛肉と赤エビのグリル、ベビーリーフとトマトのサラダなど、女が好む料理が並んでいる。
適当につまんだが、砂をかむそのままの味がした。
「ああ、やっぱり体が本調子じゃないんだな。休学して正解だった」

 おれは2ヶ月半ほど前に、心臓循環器の大病をした。
自分の本来の心臓は止め、人工心臓を装着しての大手術だったが、施術が終わり本物の心臓を動かそうとしたら、なかなか動かなかったらしい。
担当医たちの努力でなんとか鼓動したものの、後遺症で記憶はあいまいになったまま戻らない。

 退院してまだ1ヶ月ちょいだが、発病前とのあまりの体力差に愕然とした。
弱ってしまった心臓に少し負荷をかけ、もともとの機能をとりもどさなくてはいけない。
日課の散歩をはじめてまもなく、あのストーカー女に目を付けられたのだ。
まったく、運がない。


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 悠美(ゆうみ)のわきのカウチに転がる。
彼女はおれがちょっとづつ食い散らかして放置した食い物を、嫌がりもせずに口に運んでいる。
(なんか、かわいいな)
ふと、思った。

 そういえば、悠美とおれの仲はどこまで行ってたんだっけ?
思い出そうとするが、相変わらず記憶は穴あきだらけだ。
(Hくらいはしたのかな?)
聞いてみたいが、なんとなく言いだせない。
まぁ、そんなことは思いだせなくても生活には支障ないし、おれの部屋に家財道具を持ち込んで同棲をはじめたところを見ると、イイ線までいっていたはずだ。
買い物、掃除、食事の支度と、何くれと面倒見てくれるのはありがたい。
(悠美って、イイやつだな)
そこはかとなく見直すと、なんとなく新たな恋心がわいてくる。

 このごろ、彼女は「疲れた、疲れた」を連発する。
動作もなんとなくなげやりだ。
今日も350ミリリットルのビールで眠気がさしたらしく、おれを置き去りにしてベッドに行った。
ポツンとなったおれはテーブルの上をかたづけて、洗いものでもしてやろうと思い立つ。
まかせっきりで、箸より重いものを持たないできた。
(ちょっと、横暴だったな)
と、反省したのだ。 

 だが、わずか800メートルほどの散歩でもぐったりするほどの体たらくだ。
久しぶりの洗いものは、40センチも正中線切開した胸にはきつい、きつい。
断ち割られてまだ癒着していない胸骨が痛い痛い。
万力でギコギコ骨をこじ開けたから、傷だらけの肋骨や筋肉、肺機能も弱っている。
息ぎれしながらやっとの思いで洗い終え、またカウチに転がった。

 しばらくスマホをいじっていたが、悠美(ゆうみ)の部屋がやけに静かだ。
気になる。
(突然死ってのもあるからなぁ)
おれの病気の二の舞では困る。
そっと、のぞいた。

 気持ちよさそうに眠っている。
幸せそうで無防備な横顔が、きゅんっとなるほどそそる。
(あ~、悠美、かわいいぜぇ~)
思わず近寄る。
胸の傷がかなり痛むが、無理してかがんだ。
こっそり、感謝のチュッでもしてやろう。

 くちびるを突き出して、そのまま頬をめざす。
チュッ!
ん?
なぜか失敗。
チイィウゥ~~!

 おれはギョッとした。
し、心臓に悪い。
だが、現実だ。
おれのくちびるは彼女を突き抜け、まくらに吸いついていたのだ。
全身が総毛立った。


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 混乱するままに、アパートをさまよい出た。
足は自然に駅前の交番に向かっている。
だが、待てよ。
冷静に考えれば、この案件は警察官の担当ではない。
昼日中の15時過ぎに、
「おれの部屋に幽霊か化け物がいる。しかも、同棲している女です」
と、訴えたところで、
「あんた、薬やってるの?住所氏名は?働いてるの?学校名は?」
と、職務質問に移行するだけだ。

 とにかく、ショックで動機息切れが止まらない。
人目のある場所でむやみにハアハアしているのは、おれが男だけにヤバい。
通報されれば、職務質問が向こうからやってくるのだ。

 人気のないほうに道を変えた。
線路に平行して野火止用水があり、遊歩道が続いている。
いつもの散歩コースで、ベンチはふんだんに置いてある。
「きっと勘違いだ。んなことあるわけない」
呪文のようにしばらく唱えると、しだいに夢まぼろしに思えてきた。
おれは心霊にも自己暗示にも弱いらしい。

 一息ついて安定した眼のはしに、いた。
あの、ストーカー女だ。
たぶん、1階のおれの部屋が見渡せる近所のマンションかなんかで、四六時中、張っているのだろう。
そういうヤツは脳や精神の異常だから、それくらいはやる。
何か言いたげに近寄ってきた。

 「くるなっ、しっ、しっ」
手を振り回して、アパートに向かう。
老人の歩行くらいのスピードでも、今のおれには全速力だ。
やっとたどりついたドアの前で息を整え、平静をよそおって、そっと開ける。
いつもの悠美(ゆうみ)がキッチンにいた。

 おれがさっき、洗ったばかりのグラスや皿を洗いなおしている。
ちょっと傷つくが、女はこんなものだろう。
男のいいかげんな洗浄ではお気に召さないのだ。

 さりげなくカウチから様子をうかがう。
うん、息もしているし、体も透き通ってはいない。
やっぱり、勘違いだったのだ。
たぶん、おれのいたずら心を見破って、とっさに体をずらしたのだ。
たぶん、きっと。


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 それでもやっぱり、彼女に対する態度は他人行儀でそっけなくなった。
今までは、手術跡が痛くて触られたくなかったのだが、チイィウゥ~~!の件以来、悠美にさわるのが怖い。
フツーにすれ違う時でも、オドオドしてしまう。
心のどこかで、
(悠美は人間ではないのかも?)
と、いう疑問がぬぐえない。
おれはそれを気取られまいとがんばったけれど、以心伝心というのはあるのだろうか?
彼女の態度もなんか冷たい。
おれを無視する。
おれはそれが悲しかった。

 これではいけない。
依りを戻したい。
おれは悠美に2度惚れしてたんだ。
っつうか、日に日に好きになる。
まぁ、文句も言わず自分の面倒を見てくれる女には、ふつう男は弱いんだけどね。

 彼女がPCに向かってなにかしている。
会社から書類制作でも持ち込んだのだろうか。
熱心な後ろ姿がとっても健気で、そっと肩でも抱きしめてやりたいくらいだ。
ちょっと迷ったが、おれは実行した。
「悠美ぃ~、あんまり根つめるなよ」

 おれの優しい言葉の末尾が、
「ギャン」
に変わった。

 後ろにすっ転んだ。
ちょっと腰が抜けたのだ。
手術跡がおっそろしく痛んだが、それどころではないっ。
ちがう。
悠美(ゆうみ)はやっぱり、この世の者ではないっ。
そのショーコに、今度は腕が彼女を通りぬけた。

 ヘタレのおれは今度も水を浴びたようにゾッっとして、またアパートを転げ出た。
と、とにかく、人のいるところに行きたい。
駅前にはロータリーがあり、隅っこのほうに長方形のフラワーボックスが並んでいる。
今は端境期で何も植わっていないから、そのフチに座りこんだ。
生きた人間たちが行きかい、車やバイクがにぎやがだ。
ストーカー女もいない。
(ひょっとして、悠美(ゆうみ)は幽身(ゆうみ)って意味??)
いきなり疑問が浮かぶ。
へっ、まさかね。

 だが、あり得ない話ではない。
古典的怪談「牡丹灯籠」のお菊さんがそれだ。
新盆(にいぼん)を表す牡丹灯籠をさげた乳母とともに、夜な夜な、恋する男のもとに通う。
『新三郎さまぁ~』
いやいや、おれは新三郎ではない。
それでも魂魄この世にとどまりて、女が執着することはあるはずだ。
現実的な現代女性の亡霊は、灯篭のかわりに家財道具を持ちこむのだ。
悠美はおれのカノで相思相愛だった。
それが事故かなにかで…。

 事故??
それだ、事故だ。
おれが運転し、彼女は助手席にいた。
おれは心臓循環器をやられたが辛くも助かり、悠美は亡くなった。

 この記憶の欠損は、きっとそのトラウマなのだ。
心臓の蘇生に時間がかかったからだけじゃない、当時を思い出したくないという精神的抑制が働いていたんだ。
こんな体になったのは病気ではなく、不注意な事故だったのだ。
おれは自分の精神安定を守るために、最愛の女すら記憶から抹消しようとした。
なんという弱さ、なんという身勝手さなのだろう。
悠美はそれが悲しかったに違いない。
 
 (ごめん、本当にこめん)
静かな悔恨の涙がいく筋も伝っていた。
おれは秋の西日が暑いフリをして、それをぬぐった。
 

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 悠美は疲れた、疲れたを連発しながら、それでも律儀に会社にかよっている。
ゾンビが生前の生活パターンを繰り返すように、霊魂もまた、生きていたころの自分をなぞるのだろう。
おれはそれを見守ることにした。
自由にさせておく、これが彼女にとって一番の幸福なのだ。

 それにしても、酒や食い物が不味い。
いや、これは彼女のせいではなく、おれの体のせいだ。
このところ散歩をさぼっている。
若い美空で運動不足じゃ、飯が食えないのは当然だろう。
散歩を再開することにする。
時間も夕方にして、駅前の遊歩道をグルグルすることにした。
通勤通学の人々に紛れるし、交番もある。
ストーカー女にはイヤな条件のはずだ。

 実行してみると、案の定、バカ女は姿を現さない。
「ざまぁ」
もくろみが大当たりでイイ気分だ。
いつになく上機嫌で部屋に帰る。
(あれっ?)
悠美(ゆうみ)が玄関ドアを閉じようとして、男と争っている。
水道屋かガス屋か、とにかくそんな感じの作業着を身にまとったそいつは、すばやく安全靴をドアにはさんだ。
これは男ならピンとくる。
やばいっ。

 「なにやってんだぁ?クソがっ」
大声と共に、彼女を背中でかばって割り込んだ。
そいつとおれの目が合う。

 「いひぇっ」
そいつが素っ頓狂な声を出した。
大きく見開いた目は、驚愕でも恐怖でもなく、信じがたいものを見たときの混乱だった。
(えっ??)
こっちも困惑する。
いったい何なのだ?
おれがひるんだすきに、そいつは脱兎のごとく逃げて行った。
悠美がへたりこんでハアハアしている。
「びっくりした?もう、大丈夫だから」
言葉をかけながら、おれは、
(困ったことになった)
と思った。
彼女が見える男がいる。
しかも欲情までするのだ。
霊魂とコトに及べるのかどうかは知らないが、おれ以外に見えてしまうのはマズイ。
おれと悠美は、社会の片隅でそっとしておいてほしいのだ。
 

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 その後数日、彼女はなんだか楽しそうだった。
あんなことがあっても、霊にとっては大した問題ではないのだろう。
悠美(ゆうみ)がうきうきしていると、おれもうれしい。
疲れた疲れたは、あいかわらず言っているけど、鼻歌を歌ったり、1人でクスッと笑ったり、子供みたいだ。
(悠美はホント、かわいい)
もう、おれにとって彼女がこの世の者でなくてもよかった。
いかにも霊らしく、抵抗なく体を通りぬけてしまう日常にも慣れてきた。
さわれなくても、Hできなくても、そばにいてくれるだけで最高のカノだった。
おれは自分の生活に満足し、早く体力を回復させようと未来に希望を持った。

 楽しいと毎日が夢のように過ぎていく気がする。
彼女は相変わらずおれの面倒を見てくれていて、それが本当に幸せだ。
このまま一生、共に過ごしていきたい。
きっとそれはできるだろう。

 今日は悠美の帰りがちょっと遅い。
やっぱり、心配になる。
(駅まで行こうかなぁ)
と思っていた矢先、玄関が開いた。
なんか華やいだ雰囲気だ。
「おかえりぃ」
と言って、おれは硬直した。
彼女の後ろに男がいた。
いや、この間のヤツじゃない。
リーマン風できちんとしている。
「おじゃましまぁす~」
と、おれにだろうか、挨拶してズカズカ上がり込んできた。

 瞬間、記憶が怒涛のようによみがえる気がした。
それがあまりに急激なので、かえって混沌とする。
頭を指ではじくのデコピンような不快感に襲われて、思わず頭を押さえた。

 「いやぁぁぁ」
悠美が金切り声を上げるのが聞こえた。
彼女がその男にすがりつき、ソイツがおれをキッと見据えた。
男が女を守ろうとするときの真剣で凶暴なまなざし。
「えっ??」
おれは気押されて悠美を見た。
その時の彼女の目!
おれは2度と忘れないだろう。
作業服の男と同じあの目、あの目だった。

 「ああ、悠美。見ないで、そんな目で見ないでっ」
もう、いたたまれなかった。
おれは部屋を飛び出し、行くところがないんで遊歩道に向かった。
とにかく人目を避けたかった。
もう、記憶はあらかたよみがえってきていた。

 悠美は幽霊ではなかった。
れっきとした生身の人間で、きちんとおれの部屋を賃貸契約し、合法的に引っ越してきたのだ。
そう、そばにいたあの男は正式な恋人だ。
そして、おれは…。
言わないでもわかる。

 悠美はこっちで、おれがあっちだったのだ。

 「やっと、理解したわね。頑固者」
そばで声がした。
あの女だ。
おれは頭を垂れたまま、うなづいた。
「あんたが仕組んだ?あんたがわざとおれを目に見えるようにした?」

 「そうよ。今日はもう、お彼岸の中日(ちゅうにち)ですもの。本当は四十九日(しじゅうくにち)が規定日。でも、あんた、子供の時からアフォだったものねぇ」
ストーカー女は目の前で腕組みをしている。
それがみるみる縮み、香箱を組んだ小さな愛らしい猫さんになった。
その毛皮の柄に見覚えがある。
中国で言う、べっ甲さん、日本で言う雑巾猫さんだ。
「え?タマさん?おれんちにいたおタマさん??」
おれはベンチからすべりおりて、おタマさんを腕にかき抱いた。
ああ、思い出す。
おれが生まれた時から家にいて、おれを出来の悪い子猫だと思っていて、ネズミ捕りやゴキブリ捕獲訓練にはげんだ、あの母猫さんだ。
「お迎えに来たわよ」
声と同時に、目の前にポッと淡いバラ色の明かりがともった。
それが見る間に天上高く上がって、道しるべのように輝いている。

 こうなることはわかっていた。
あの日手術室で、もうおれは蘇生しなかったのだ。
でも、この世にいたかった。
いつもの自分のアパートに住みついていたかった。
そして何も知らずに引っ越してきた悠美(ゆうみ)に、一方的にホレてしまったのだ。

 おれは残った記憶を改竄し、都合のいいように組み立て、まだ生きているかのように自分を納得させて、この世に適応しようとした。
動悸息切れも傷の痛みも食事も散歩も、生きてある人間はこうあるべきだと自分を演出したに過ぎない。
霊は生者に恋心をいだくと、エナジー・バンパイヤになって、生命力を奪ってしまう。
生者は死にはしないが、疲れやすく病弱になり、精神力も衰えて苦しむことになるのだ。

 好きになった相手にそんな不幸をもたらすおれ。
なんというエゴイストだろう。
「待て、待ってよっ」
それでも必死で拒否していた。
「一目っ。もう、一目、悠美に会わせて。それでいい。それであきらめるからっ」


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 目の前にガラス窓があった。
悠美の部屋のベッドに2人が腰かけていた。
彼女はもう落ち着いていて、男の胸に幸せそうに体を預けていた。
彼はなにかささやきながら、悠美の髪をなでている。
悠美が笑った。

 「ああ、悠美。幸せなんだね。かってに好きになってごめんね。生気を吸い取って、疲れさせてごめんね。ほんとにごめん。なんにもできなかったけど、1回だけは助けたよね。ちっちゃな出来事だったけど、おれ、それがいい思い出になってる。ありがと、ありがとね、悠美。好きだったよ。一生のうちで一番好きだった」
ここまでを一生と言っていいのかは疑問だったけど、自然に呼びかけていた。
彼女がまた愛らしく笑った。
それはまるでおれに、おれ自身に笑いかけてくれているみたいだった。

 エレベータで強く上昇するように、自分が地上を離れていくのがわかった。
バラ色の光が沸き上がるようにあたり一面に満ちてくる。
おタマさんがそばにいてくれるから、精神状態はまったりと安寧だ。
現世にたいする執着がするすると解けていくのを感じた。

 (ああ、あの世もそんなに悪いところじゃなさそうだ)
そう思ったのが、おれのこの世での最後だった。

 

悠美はこっちで、おれがあっちで

悠美はこっちで、おれがあっちで

「おれ」のアパートに家財道具と共に転げこんできた「悠美(ゆうみ)」。 ひょんなことから、幽霊であることが発覚。 「おれ」はおびえながらも、彼女にしだいに魅かれていく。 ところが、曖昧だった記憶がよみがえってみると、亡霊は「おれ」???? 悠美はこっちで、おれがあっち???? 2転3転する現実は果たして・・・。 おせんべかじりながら気楽に読める「鼻ほじ作品」です。

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-11-04

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