マバユイヒカリ



親指が動かず寝かしつけた
子供の機会は灯りを消した。
レントゲンにもなりやしない
室内灯はほっといた。




握るぬいぐるみがピンクの兎で
抱きしめるのは淡い毛布。
めくれば疼く肌の色に
戸惑うことは恥ずかしい?




バチンとなったニッパーに
合わせて漏れる息がある。
力加減に溺れてもみて
骨の軸にもしなだれる。




スプリンターの激しさ。
無機質なアラームがトロトロする。
遠くに連れていかれない
引き伸ばされる緒が苦しい。




汗が流れるのはなぜなのかな。
戻らなくても大丈夫?
聞いた溜まる底の果肉は
冷えたコップの中の向こう。




豆電球の隣のとなり。
静かになった電気を思う。
まばゆい光に眩まされた。
兎が少し踊ってみえた。




垂れてるに届く体はあるかな。
触ってくれなきゃわからないかも。

マバユイヒカリ

マバユイヒカリ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-11

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