宿り雨
小雨を傾けてから
気づく気配は
湿っぽさに汗ばんで
昼下がりに困ってる。
意識した軒先で
雫が地面に落ちていく。
粘り気はもう
自重を忘れた。
足元で分裂して
常温に浸ってく。
摂氏何℃なんて知れない
肌下で震える冷気を気にしてる。
間合いを千切る細胞に
引っ張られてたまらない。
息吐く時の外側が漏れて
傘を開けない両手がこもる。
傘の雨音を忘れそう。
かたつむりの皮膚と 私が濡れてく。
宿り雨
小雨を傾けてから
気づく気配は
湿っぽさに汗ばんで
昼下がりに困ってる。
意識した軒先で
雫が地面に落ちていく。
粘り気はもう
自重を忘れた。
足元で分裂して
常温に浸ってく。
摂氏何℃なんて知れない
肌下で震える冷気を気にしてる。
間合いを千切る細胞に
引っ張られてたまらない。
息吐く時の外側が漏れて
傘を開けない両手がこもる。
傘の雨音を忘れそう。
かたつむりの皮膚と 私が濡れてく。
宿り雨