ゴミ箱の主張
ゴミ箱は思った。
なぜ僕ばっかりゴミを捨てられるんだろう。
僕は何にも悪いことして無いのに、何で、ゴミを捨てられなきゃならないんだ。よし、決めた、今日からストライキだ。
それから、このゴミ箱はゴミを捨てても、いつの間にかゴミが外に出てしまうようになった。
ふん、これが当たり前なんだよ。
しばらくすると、このゴミ箱は、自分がゴミになっていた。ゴミ箱は、焼却炉に入れられ、火がつけられた。
何でだよう、僕が何したって言うんだよ、そんな馬鹿な、いやだー!
焼却炉は思った。
何でいつも僕がゴミを燃やさなきゃ・・・
END
ゴミ箱の主張
初出:同人誌『GLASS SHERBET瓦版だいい
ちごう』発行日:1993年2月10日