ゴミ箱の主張

 ゴミ箱は思った。
 なぜ僕ばっかりゴミを捨てられるんだろう。
僕は何にも悪いことして無いのに、何で、ゴミを捨てられなきゃならないんだ。よし、決めた、今日からストライキだ。
 それから、このゴミ箱はゴミを捨てても、いつの間にかゴミが外に出てしまうようになった。
 ふん、これが当たり前なんだよ。
 しばらくすると、このゴミ箱は、自分がゴミになっていた。ゴミ箱は、焼却炉に入れられ、火がつけられた。
 何でだよう、僕が何したって言うんだよ、そんな馬鹿な、いやだー!

 焼却炉は思った。
 何でいつも僕がゴミを燃やさなきゃ・・・
                 END

ゴミ箱の主張

初出:同人誌『GLASS SHERBET瓦版だいい
ちごう』発行日:1993年2月10日

ゴミ箱の主張

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-02-15

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