太平洋序曲
『太平洋序曲』20011年6/28.29 神奈川芸術劇場
戸井さんがご出演の『太平洋序曲』
残念な事に地方公演が無いので、元気を出して横浜まで行って来ました。
でも懐かしい観劇のお仲間にも逢えて、初めての横浜も案内していただいて
良い観劇の旅でした。
ブロードウエイミュージカル
『太平洋序曲』
作詞・作曲=スティーブン・ソンドハイム
台本=ジョン・ワイドマン
演出・振付=宮元亜門
指揮=デイビィッド・チャールズ・アベル
出演
八島智人=香山弥左衛門
山本太郎=ジョン万次郎
佐山陽規
畠中洋
戸井勝海
桂米團治
園岡新太郎 岡田正 原田優一 富岡晃一郎
さけもとあきら 岡田誠 田山涼成
小此木麻里 森加織 田川可奈美・・・・他
舞台は正面の部分がかなりの傾斜の付いた八百屋舞台、舞台の全面の端に本物の水をはった、これ池?それと川? が配置されている。
舞台の周りにまるで神社か御所か、と思われるような大きな柱が巡らされている。
舞台の最後のあたり、もしかしたら原爆でやられたのか、この柱が大きく崩れ落ちて来る。
客席のセンター部分に 客席の傾斜の合わせた急な花道が設けられていて、ここを外国人に扮したした役者さんが多く上から降りて来て花道上で歌ったり喋ったりするけど、なにしろ毛糸の鬘に大きな鼻で顔が隠れていて、声を良く知った役者さんでなければ誰が誰やら判らない(涙)
あらすじ
ときは江戸末期の日本、二百年あまりに及ぶ鎖国の中、人々は太平の世を謳歌していた。
しかし、難破してアメリカ船に助けられ、日本に帰国した若者ジョン万次郎(山本太郎)の登場で、その眠りは破られる。
「アメリカの船隊が日本に向かっています」
海外に出ても、入国しても死罪と言う罪の重さを知りながら、迫る危機を伝える万次郎。
その言葉に阿部正弘(田村涼成)達老中は対応を迫られる事になる。
アメリカ船隊との交渉役に起用されたのが浦賀奉行所の与力、香山弥左衛門(八島智人)。
香山は万次郎の協力を得てアメリカ軍と交渉に当たるーーーー。
香山と万次郎は奇策を弄し浦賀の地でアメリカ側と交渉し、なんとか鎖国を解かずにアメリカ艦隊を帰国させる事に成功する。
だがこれは終わりではなく始まりだったのだ!
アメリカに続いてイギリス・オランダ・ロシア・フランスがやってきて武器をちらつかせながらの交渉に折れ、ついに通商条約を結び日本は鎖国政策を捨てざるを得なくなった。
香山は浦賀奉行として外国人との接触が多くなり西洋文化に傾倒していく。
八島さんがミュージカル・・・???(笑)
でも中々イケテました! 良い味出していました!
万次郎役の山本さんも初ミュージカル? 頑張ってましたねぇ?。
この万次郎の解釈が面白かったな!
アメリカ帰りでもっともアメリカに理解があるべき万次郎が、剣を習い次第に武士に目覚め
最後は攘夷派の剣士となって弥左衛門と決闘し切り殺してしまう (>0<)
意外でした・・・、もっともこの作品の作者が日本人ではない、というのが大きいかも。
八島さんと山本さん以外の役者さんは全て3役から5役ぐらいの役を掛け持ち・・・、とっても忙しい!
だがそんな中でも戸井さんは群を抜いてハンサム・・・(^O^)/(爆) いえ、ハンサムなのはよく判っていたけど、今回はそれがとっても目立つのよーーー(笑)
畠中さんの女将、佐山さんの将軍の母、どちらも女役が抜群に上手いの!笑えます!
この舞台の進行を務めるのが落語家の桂米團治さんだ。「宝塚BOYS」でも家禄さんが大活躍されたいたように今の舞台はジャンルを問わなくたってきているのだなと思う。
この米團治さんが最後に帝から明治天皇に扮して江戸が終わり明治になった事がわかる。
最後のシーンで戸井さんが踊った! くるりと回るターンもあったよ!(笑)
この『太平洋序曲』と言う作品を知ったのは、もう10年以上も前の事、ある内野フアンだった人がこの作品に出会って「自分の人生が変った!」と言われた作品なので、ものすごく期待して観たのだけれど・・・、残念ながら私は人生が変るほどの感銘は受けなかったかな(笑)
いえ・・・決して悪くはなかったのだけどね。
この幕末の物語を何故日本人ではなくて外国の人が書いたのか?
幕末の頃の日本が外国の人にとってそれほど興味深い時代だったのか?
ソンド・ハイムの音楽もいわゆるミュージカルナンバーのように甘美な歌ではない。
まぁー台詞に音階をつけたような・・・、そんな気がした。
太平洋序曲