人命宣言


心へと問い、人々に告ぐ

優劣はある
明暗はある
良し悪しはある
長短あれば、清濁もある

人の上には、人が在る

よって宇宙、宇宙は在った
闇がなければ光がなければ、そもそも宇宙は必要もない

幾らそんなに求めようとも、この宇宙に平等はない
平等であれば、宇宙はない
宇宙があるなら、平等はない

人に宇宙は変えられはしない
誰が特に凄いでもない
誰も凄くないこともない
人がどんなに何をしようと、宇宙は自然と営まれた
だからどこにも平等はない

そんなことより、命を守れ
今そこにあるその現実から
暴力、差別、損害、無知から

生きることは権利ではない
ただ生きて居るということである

人で居るのは権利ではない
誰もがみんな命あるもの
然う、地の海の空のあらゆる命と同じであった
生き物として、ただ生きて居るということである
然う、それは宇宙と同じであった
ならばそこに平等はない

生きることは、命あること
命というのは、魂あること
魂あれば、命を守れ

お前の命か、誰の命か
それがどうした、ここは宇宙だ
命を守る
生き物として、命を守る
後にも先にも、そのようにする
それは何時かの私たちで
まだ見ぬ明日の我々だった

ただ正直に
それが宇宙だ

人命宣言

人命宣言

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-04-17

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