フリーズ186『至高詩』

フリーズ186『至高詩』

フリーズ186『至高詩』

◇序章
最果ての夢から解き放たれた
憎しみも感動も
まだ見ていない景色のために
歌を歌う

詩よ、原水たれ
病火よ、燃え尽きろ
これは至高詩
最高の詩、最高の死

きっと最後は美しい
弔いは遠くでも
きっと最期は美しい
祈りは届かぬとも

あの冬の日に終わってた
全ての意味も
全ての時も
全ての愛も
全ての過去も
全ての未来も
全て凍りつき
全て永遠になった
その様のなんと美しい

死ぬ時にみたい景色はね
楽園の花に包まれて
穏やかに眠る
そんな夢

永遠があるとしたら
きっとこの記憶
終末の門が開く
ラカン・フリーズの門が

◇本章
門の前にて幾星霜
此岸の終わりで蓮華咲く
至高の言葉も尽きてきて
あの冬の日に戻るから

少女は壁の向こう
永遠の断章
時の結界
時流が逆

涅槃に至ったみたいでさ
終末の音が響くから
物語の終わり
僕以上の人生はきっとない

全ての存在に見守られてたから
観客はきっと空色でも

時は流れて愛の歌
何故私は生きている?
あのまま終わればよかったのに
それは使命があるからなのね
それを知って
生きようと

役割はあるのだろうか
それは777のフリーズを創ること?
神のレゾンデートルを解き明かすこと?
自分で決めろ、自分で変えろ

もう何も食べたくない
もう何も食べたくない
食欲はないからさ
水だけ飲んで生きていく

痩せていく体
萎れてく花
痩せた世界に愛を
萎れた花に水を

天から呼ばれてやってきて
永遠の音に感嘆し
時は来たから
咲いたでしょう?
永遠神話に天空審判
ニヒリズムの行く末を
世界平和のプロローグ

全知全能から目覚め
死にゆく世界を愛してた
結局僕が愛したのは僕だけでした
それもいいさ
永遠にもお別れを

フリーズ186『至高詩』

フリーズ186『至高詩』

痩せていく体 萎れてく花 痩せた世界に愛を 萎れた花に水を

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-04-13

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