「鳥」
鳥の翼
音のみ水に響く
さざ波に
触れむとすれば
湖面は川は静まりて
鳥の翼
はたたく残り香
その細いくちばしより零るは
音無き歌声
雪解けの雫
矢疵のあと
濃い紅の溢れむがしたたりて
洞穴にまろび
大樹にうもれて
やがて雪残る茂みに倒れる
鳥の翼
空気は揺れず
しんしんと白雪の終らぬこと
細眼にひらかれ
がっくりと閉ざさなかった月色の瞳は
末期の瞳温かい水のべエル冠りて
なつかしき野の青波を見る
「鳥」
鳥の翼
音のみ水に響く
さざ波に
触れむとすれば
湖面は川は静まりて
鳥の翼
はたたく残り香
その細いくちばしより零るは
音無き歌声
雪解けの雫
矢疵のあと
濃い紅の溢れむがしたたりて
洞穴にまろび
大樹にうもれて
やがて雪残る茂みに倒れる
鳥の翼
空気は揺れず
しんしんと白雪の終らぬこと
細眼にひらかれ
がっくりと閉ざさなかった月色の瞳は
末期の瞳温かい水のべエル冠りて
なつかしき野の青波を見る
「鳥」