「命の星」
細い氷の縫針に
青いグラスが乗って居る
グラスは青く
緑で
ちらちらと白霞
薄いグラスはすうすう風とおす
氷の縫針
氷の縫針
とうめいだな
震えて居る
雨が降れば
川の袂が包めば
水に溶けてしまうだろう
そしたらグラスは?
一思いに割れて
欠片はどうなるのだろう
闇に星となるのだろう
燃えて
行灯になって
ほのぐらさで包み込む
微かな暖色の名残の影…
雨はどの道
降るのである
川は久遠より
唄って居る
そしてグラスは
すなおである
「命の星」